1. 基礎・臨床成果に基づく看護ケア技術開発
1つめの看護ケア技術開発では、代表的なものとして、意思伝達維持に向けた集学的な研究があります。
意思伝達維持に向けた集学的取組み
国内随一の神経難病の医療拠点である都立神経病院との共同のもと、看護・臨床神経・病理のチームで推進しています。
かつては、眼の動きは悪くならないと言われていたALSですが、眼が動かなくなってしまう方もいます。全身不随で、眼の動きすら途絶えてしまう場合には、YesかNoを伝えることまでもできなくなります。これに対し、世界各地で脳波や脳血流など微細な生体信号を用いた意思伝達装置の開発が急ピッチで行われています。これらの最先端技術の開発は夢や希望を与えてくれますが、機械があればいいというものではありません。それを使う人、支援の力があってのことといえます。特に、ALS患者さんは、眼が動かなくなる事に先行して、乾燥や眩しさを感じることがあります。
そういった症状を捉え、適切なケアをすることによって、良い状態で最先端技術を試用することが可能になるように、ケア技術としてまとめ、支援体制を作り上げていくことを目標にしています。