在宅人工呼吸療養・計画停電確認表について

 
シリンジ吸引の方法

神経研難病ケア看護 (2011.3.16)

「シリンジをもちいるたんの吸引」は、停電などにより、通常使用している吸引器が使用できない、など、他に手段のない場合に実施します。効果的に吸引をすることが難しい場合も多く。やむをえないときに実施します。
(阪神淡路大震災の折りには、病院内の排管が破損した際にも、この方法を利用したそうです。)
※吸引器には、

① 交流電源のみで稼動
② 交流電源と内部バッテリーで稼動
③ 電源を必要としないもの

の3種類があります。
停電や故障に備えて、①と③、①と②(と③)、あるいは②と③をご自宅に備えておくことが大切です。③に該当するものは、下記の2つ等があります。「シリンジを用いる吸引」は効果的に実施することが難しいので、③の備えは大切です。③については、足踏み式をおすすめします。

a. 足踏み式吸引器:新鋭工業、IMI(株)、ブルークロス、他
b. 手動式の吸引器:新鋭工業、ブルークロス、他

※②についての注意
内部バッテリーは寿命があります。2年ごとくらいに交換する必要があります。劣化した内部バッテリーは、蓄電しませんので、いざというときに作動せず、使用できません。必ず内部バッテリーを定期的に交換しましょう。

◇ 必要物品

・ 通常使用している吸引チューブ
・ シリンジ(注射器)
できれば容量のおおきいもの 50ml、100ml等のほうがひきやすいですが、10mlとかでもやれないことはないと思います。

※注意
経管栄養のチューブに接続するシリンジは、通常吸引チューブが直接つながりません。チューブとシリンジの間に、何かの接続管をいれるなどでつなげてください。

◇ 手順

医師、看護師から指導を受けて実施してください。


1. 注射用シリンジを準備します
50ml、100ml等のものが有用ですが10ml等の小さなシリンジでも実施可能と思います。

2. 注射用シリンジを袋からとりだします。
通常、注射器の内筒(黒いゴムのついているピストンの方)が少し抜いた状態になっています。黒いゴムが先端の壁につくまで、内筒をおしこめます。

3. 注射用シリンジと通常使用している吸引チューブを準備して。

4. 注射用シリンジの先端に、通常使用している吸引チューブを接続します。
吸引チューブの先端を、カニューレ内腔や口腔内などにいつものようにいつものやり方で挿入します。

5. 片方の手でシリンジの外筒を支え(写真左手)、もう一方の手で(写真右手)、シリンジの内筒をひきあげ(黒いゴムのところをシリンジの数字目盛りの大きい数のほうに移動させる)、シリンジ内にたんを引き入れる。

6. たんがひかれずに、空気だけが吸われてしまったときは

7. 吸引チューブとシリンジの接続部をはずして

8. シリンジの内筒を再び先端までおしこめて(シリンジ内に吸い上げた空気をシリンジからだします)

9. 再び、吸引チューブの先端を気管カニューレや口腔内に挿入して、再び5.の作業を行います。
 


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