Report | 2024.12.25 up

2024年度 都医学研セミナー 患者主体のQOL評価法「SEIQoL-DW」を学び、活かす実習セミナー「患者の主観的評価に基づく医療 QOL 評価の新しい実践」を開催しました

 2024年 11月 23日(土)東京都医学総合研究所講堂において、2024年度 都医学研セミナー 患者主体のQOL評価法「SEIQoL-DW」を学び、活かす実習セミナー「患者の主観的評価に基づく医療 QOL 評価の新しい実践」を開催しました。

「SEIQoL-DW(The Schedule for the evaluating of the individual Quality of Life-direct weighting)」とは
 医療の目的は患者の QOL(Quality of Life:生活の質)の向上です。
 QOL の測定法は数々ありますが、客観的な視点で一元化する方法を、緩和ケアや難病ケア領域など治癒を目標とできない領域に適用すると、時として「死」よりも低い評価値がでて、ケアの視点を失うだけでなく、医療の配分の視点で切り捨てられる危険をはらんでいます。患者の主観的 QOL 評価法としての「SEIQoL」は、アイルランドで開発されましたが、代表的な患者の報告するアウトカム(PRO: Patient reported outcome)とされ、臨床研究に多く使われています。
 人は状況の変化に応じて生活の中で大切に考える事柄やその優先順位を変化させ評価を変えています。それをとらえることで、真の緩和ケアの実践を可能にします。

 この「SEIQoL」を最新システム(ご自身のタブレットあるいはスマートフォンを使用)で体験するセミナーを、本邦第一人者である中島孝先生(国立病院機構新潟病院)と、アプリ開発をされた山本晃氏(R102)をお迎えして開催しました。

オーガナイザー   中島 孝(国立病院機構新潟病院 院長)
井手口 直子(帝京平成大学 薬学部)
中山 優季(東京都医学総合研究所 難病ケア看護ユニット)

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中:実践演習、総合討論の様子 右:中島孝先生と中山優季先生