Report | 2018 up
第27回 サイエンスカフェin上北沢「言葉を伝えることってむずかしい!? すばらしい!!」を開催しました
① 中山リーダーの講義 ② 大泉江里さんの講義
東京都医学総合研究所が定期的に開催している「サイエンスカフェin上北沢」。和やかな雰囲気の中で研究者と自由に語らいながら、医学研で進められている研究を体験してもらうイベントです。27回目である今回のテーマは、「言葉を伝えることってむずかしい!?すばらしい!!」。小学生のお子さんからから大人まで、様々な年代の方にご参加いただきました。
もし、病気や障害などで話せなくなり、文字を書くこともできなくなった時に思いをどのように伝えればいいのか。難病ケア看護中山プロジェクトリーダーの講義では、「口話」「意思伝達機器」「文字盤」「スイッチ」など、様々なコミュニケーションの方法・手段を紹介しました(写真①)。
人工呼吸器を装着し小学校へ通うさほちゃんのお母様大泉江里様の講演では、さほちゃんの日々の生活の中での人との出会いや様々な体験を通し、「心はつたわる。心をうごかす」ということ、コミュニケーションの原点について深く考えさせられるお話をしてくださいました(写真②)。
④OriHime快心の「なんでやねん!」 ③先生方の生演奏を聴きながらのおやつタイム
医学研の研究者の先生方による素晴らしい音楽演奏を楽しみながらのおやつタイムをはさみ(写真③)、中山リーダーの講義でも紹介されたコミュニケーション「脳波・脳血流を使用した入力機器」、「OriHime(分身ロボット)」を実際に体験(写真④)。傍で見てるのとやってみるのは大違いと思いきや、この日の参加者の皆さんは、最初は戸惑いながらもすぐに操作に慣れ、短い時間ですっかり使いこなされていました!(写真⑤〜⑨)
普段、私たちは何の苦労もせず、いとも簡単に思いを口にしてコミュニケーションをとっていますが、今回のイベントで、それがいかに難しく素晴らしいことであったのかを実感しました。そして、多種多様なコミュニケーション手段があり、文字盤のようなアナログ的な方法から、OriHimeのような最先端技術の機器まで、様々な状況、症状により使い分けることができるコミュニケーションツールを身近に感じることができた半日でした。
⑤透明文字盤コーナー。 ⑥視覚入力機器&スイッチコーナー。 ⑦脳波、脳血流入力機器コーナー。
⑧OriHimeコーナー。視覚機能で作成した文章をOriHimeが発語する。 ⑨子供達に大人気のOriHime。